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2015年05月23日

東ドイツ軍 士官学校卒業章

(長いお話です)
大体この東独軍装界隈で話題になる卒業章は大まかに「士官候補生が教育課程を修了し無事卒業し授与されるもの」、コレを国内では「士官学校卒業章」と呼び、「士官が更に高度な教育機関を卒業した際に授与されるもの」「軍事大学卒業章」(略:大卒章)の2つがあります。

※優秀な士官は東側各国の大学に留学することがあり、ポーランド、ブルガリア、ソ連等々の大卒章を付けていることがあります。(主に佐官・将官)

※2 タダ、ある程度知識がある人同士の会話ですとどちらもまとめて「大卒章」と呼び「見た目+大卒章」「学校名+大卒章」といった言い方をすることがよくあります。


卒業章は年代ごとにバージョン変更があり、徽章の組み合わせから不一致が生じる場合があります。
その中でも東独士官学校卒業章は出現時期自体が中々厄介なもので、その所為か尉官階級軍装では一度ここで引っかかる人も多いのではないかと!(自分も最初は盛大にコケましたw)
ということで、点在した情報によってコケた際に赤チン程度のクスリぐらいはこの界隈あってもいいんじゃないかというお節介をしておきながら毎度のごとく間違いを知らずに「まことしやか」に書いていることあるかと思いますのでその辺は指摘よろしくお願いします。

という事で長い導入でした、今回は東独士官学校卒業章についての緩い紹介やっとスタートです。
東ドイツ軍 士官学校卒業章
+外観+
卒業章の表と裏です。
東ドイツ軍 士官学校卒業章  東ドイツ軍 士官学校卒業章
フチは赤、中は白(経年劣化か元からなのか?実際はクリーム色)、そしてメダルで構成されてます。
この外観から最近は「白大卒章」などと呼ばれることも。
服への固定具はピンタイプ(ピンバック)となっており服を余り痛めることなく脱着できます!(という事は痕跡を大して残さず流用できる!←


■別バーション
裏がピンではなくネジ止めのモデル(これをスクリューバックモデル)があります。
皿ナットをつけた画像と外した画像。(画像は別の卒業章ですが士官学校卒業章にもこの固定方法のバージョンがあります。
東ドイツ軍 士官学校卒業章  東ドイツ軍 士官学校卒業章
ちなみに色々な卒業章がありますが最末期の卒業章はどれもピンバックのようです。(要調査


また、より専門的な分野を卒業した人には(軍医、軍事史研究、輸送関係、通信)
東ドイツ軍 士官学校卒業章
この型の卒業章が送られました。
この卒業章にもピンバックモデルとスクリューバックモデルがあるようです。
授与される人が違うだけで以下の内容はすべて適応してよいかと思います・・・(自信はないです





+出現した年・使える階級+
恐らくここが軍装するにあたって一番大事なのではないかと思うのですが・・・ですが・・・

●出現した年

出現が1980年代なのは確かなのですが83年説と87年説があります・・・
自分は今まで83年論者でしたが(理由はそのほうが着用できる階級が広いというなんとも俗物な・・・)ドイツwikiを機械翻訳頼りに何度か読み返すうちに87年授与なのではないかと思うようになりました。

理由は↓

・卒業章wikiでは87年制定と書いてあること
・士官学校wikiに出てくる83年というワードは別の教育課程の出現のように思える文章
・83年からの新課程に4年間の在学をした場合87年となること(予想に予想の上乗せですが・・・^^;
・エルンストテールマン士官学校の項目には87年から授与と明記されていたこと

機械翻訳に頼った弱い理由ですが83→87と考えるようになったのはこのあたりです。


●使える階級
これは先ほどの制定された年がモロに影響してきますので崩壊から逆算して階級が低めで終わる87年説を前提にすると(そのほうがダメージが少ないと思いますので)少尉(星2つ)もしくは中尉(星3つ)が限界かなと思います。
ただ軍装する分にはその時点でオリジナルですので「俺は83年説でスピード出世の尉官だ!」なんてのも個人的にアリかなと思います。(あくまで個人的に)ただその辺は自己責任でお願いいたします!






+制服に着ける位置+
制服に卒業章を着ける際の位置等です。
これは卒業章全般に当てはまるかと思います。(以下画像あくまでも参考にとパパッと徽章つけました。見た目と実際の数値が不一致です。
東ドイツ軍 士官学校卒業章  東ドイツ軍 士官学校卒業章
取り付けの位置ですが、右胸のポケットの上端から卒業章の頂点との間隔が5ミリとなるように取り付けすると書いてありました。
画像右の黄線部の間隔が5ミリになるよう取り付けると良いかと思います。



●他の徽章と合わせて着ける場合
東ドイツ軍 士官学校卒業章  東ドイツ軍 士官学校卒業章
画像左)職務章が取り付けてある場合には職務章頂点より先ほどと同じ5ミリの間隔を設けてつけると良いかと思います。
画像右)ベスター章や優等兵士章、その他メダルと並べて着ける場合は先ほどの5ミリルールを守ったまま卒業章が身体の最も外側となるように着けるのがルールのようです。要は一番右腕側に卒業章があればOKという事です。
※ちなみにこの右胸スペースは職務章の上は3つまでバッチを並べることが出来るようです。





+ちょいネタ+
何時もの事ながら同じステージに上がると同じもの持ってる人は沢山居るので士官の中には授与されていてもあえてこの卒業章をつけない人も居ます。

卒業章はドイツ語で Absolventenabzeichen というようで前後に組織名やNVAとつけることで各種東独卒業章が出てくるかと。
ちなみに色々徽章類をebay等で見てて気がついたのですが abzeichen という単語はどうもバッチという意味合いらしく東独関係ではよく目にします。困ったときにはこの単語もぶち込んでみては如何でしょうか?

士官学校は Offiziershochschulen となりこれでも前後にNVAもしくはDDRとつけることで東独士官学校が出てくるかと。略はOHSです。

検索にコピペなりしてご利用くださいませませー。

東独士官学校卒業章(主に白モデル)に関してはこんなところでしょうか。
尉官を着飾るアイテムとしてすばらしい品ですので皆さんも挑戦してみては如何でしょうか。


今回頼ったwiki(ドイツ語

●卒業章

東独国内における全ての卒業章が載っています。ここからソ連やポーランドの卒業章に飛ぶことも出来ます。
http://de.wikipedia.org/wiki/Absolventenabzeichen_(NVA)

●士官学校

士官学校とはなんぞや?に答えてくれそうな内容でした。
http://de.wikipedia.org/wiki/Offiziershochschulen_der_DDR



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この記事へのコメント
 はじめまして、kabuzako様。
 東ドイツについて調べている中でこのサイトを拝見させて頂きました。
 マイナーな部類だというのにこの情報量、とても有り難く頭の下がる思いです。

 ところで質問なのですが、ジークムント・イェーン氏を調べていた際、ソ連大学卒業章の右側に徽章が付いていたのですが、ひょっとして当時ではこうした違反(もしくは意図しない着用)も多かったのでしょうか?
 空挺部隊などでも、卒業章の外側に降下章がついていたものを見かけたので……もしお時間がれば、教えて頂ければ幸いです。
Posted by 名無し at 2016年03月15日 08:38
名無しさん
コメントありがとうございます。

卒業章の位置についてですが記事投下後色々と調べてみまして、コメントをきっかけに再度確認してみたことろはっきりした情報ではないのですが、どうやら自分の読み違えのようでして右側というのは制服と対面しての事で複数個バッチが有る場合は体の中心軸から腕側に向かってつけるようです。

ソ連卒業章はとりわけ金縁の参謀学校系が最高ランクの扱いだったようで卒業章が複数個ある場合でも参謀学校卒業章を一番内側に着けていたようです。
Posted by kabuzakokabuzako at 2016年03月18日 19:29
 成程、そういうことだったのですか。
 自分の質問にお時間を割いて頂き、本当にありがとうございました!
Posted by 名無し at 2016年03月19日 15:33
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